- Recommended -
直前に試飲した2000年のレ・ジャロンと比較すると、全体的にやや熟れた感があり、1999年というヴィンテージの良さも手伝ってか、よりよい広がりや余韻の流麗さなどに勝る印象があります。
ある程度の堅牢感と熟成感を感じますが、それでもキュートな赤系果実の魅力と細くしっかりした酸味が相まって、魅力的な表情を生み出す要因となっています。タンニンもしっかりしていて、抜栓日よりも翌日以降の方が明らかにグッと良くなる印象だったので、秘めたるポテンシャルやエネルギー感はなかなかのものだと思います。
時間の経過や温度の上昇とともに、香草系や漢方系の風味も表出しますが、それでも複雑といった印象はなく、現状ではまだ果実の力に頼っている印象があります。もっと待ってみても面白いかもしれませんが、このヴィンテージに関しては、フレッシュな果実味がイキイキしているうちに飲む方が、よりわかりやすい美味しさを堪能できると思います。
(2005/08)