- Good Quality -
スペインでマルケス・デ・カセレスを造るフォルネール家が1965年にオーナーになり、その後エミール・ペイノーの指導によって評価を上げた、第五級格付けのカマンサックです。
アタックにしっかりしたタンニンがあり、中盤からはフラットで少し薄い印象を受けます。インク、香草系の風味、細身の酸、大人しい果実などを感じますが、纏まり感はあるものの、どうしてもやや淡白で淡々とした表情が気になります。もしかすると、うまく熟成できなかったことが原因かもしれません(ボトルコンディションの問題)。
大きな視点で捉えると、直前に試飲した1997年のベイシュヴェルを落ち着かせたかのような指向性を感じるので、どことなく同種の問題を抱えているような気がします。
1975年や2001年など、他のヴィンテージについては良好なポテンシャルを堅持していたので、今回の結果はやや残念なところです。
(2005/08)