- Good Quality -
毎年変化する独特のラベルが印象的な「レ・ペルゴレ・トルレ」を造るモンテヴェルティーネのIGTワインです。基本的にはペルゴレ・トルテになれなかった葡萄を用いて、スロヴェニア・オークの大樽で約15ヶ月間熟成されます。ちなみに、セパージュはサンジョヴェーゼ90%、カナイオーロ10%となっています。
モンテヴェルティーネのワインということで繊細な表情を想像していたのですが、実際には前面に打ち出される国際的指向性を持った現代風の甘い果実味が強く印象づけられる結果となりました。薄めの色調で流麗なボディラインを兼ね備えてはいますが、サンジョヴェーゼらしい酸がみられず、冷涼な土地で出来るとは思えない程の果実味だったのでやや面食らってしまいました。
正直なところ意外なスタイルではありましたが、素直に美味しいと感じるわかりやすい果実味だったので、それ自体は必要以上に否定しなくてもいい気がします。しかし、アタックの魅力とは反対に、フィニッシュにかけて妙な歪みやズレを生じさせているのが気がかりです。これによって果実味も含めた全体的構造に妙な違和感を感じるのですが、僅かながら噴いた痕跡がコルクにみられたので、もしかしたら今回飲んだボトル特有の問題だったのかもしれません。
(2005/02)