- Good Quality -
1978年のシャトー・フォール・ド・ヴォバンは酸味と全体のバランスのズレが少し気になりましたが、1975年は程よく全体的にまとまり、ボディは細めながらも仄かに果実の力が残っているので、印象はかなり良いものとなっていました。
抜栓直後は古酒らしくなく、30年弱という時間の積み重ねを感じさせない表情を見せていましたが、時間とともにしっとりとした果実の魅力が緩やかに湧き出てくるので、無理なく素直に楽しむことができます。
ボディは細く75年らしいタンニンの力は全くありませんが、時間とともに徐々に開いていく姿は78年にはないものであり、コストパフォーマンスの面からみても納得いく内容となっています。この価格帯で75年のワインが楽しめると考えれば、相対的な満足度はかなり高いと言えます。
(2004/01)