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色は濃いが少し紫色が強いので、最初は少し若すぎるかな?という印象がありました。しかし、実際には抜栓直後から即全開で、有無を言わせずとにかく美味しいと思わせるだけの完成度があります。想像以上に甘みがあり、まさにドルチェットの真のポテンシャルを引き出していると痛感します。過去に飲んだドルチェット系ワインとは一線を画すほどであり、「これを飲まずにドルチェットを語るべからず」といった印象すらあります。
わかりやすい魅力を前面に打ち出す甘みが特徴的で、クリアでしっかりと糖分を感じる綺麗な飴のような印象を受けました。方向性は異なりますが、どことなくオーヴァーチャーを彷彿とさせる「あえて狙った緻密感」が心地よく、高いアルコールを感じさせないバランスの良い配置や、力強さを陰の立役者にし、比較的飲みやすい方向へ誘っている部分など、トータルでのパッケージング能力の高さを痛感します。
さすがに抜栓直後から全開だっただけに、翌日になると甘美な要素が一段落し「祭りの後」的な余韻を残す姿になっていましたが、それでも底にたまった澱部分が近づくと再び甘みが盛り返し、最後の華をきらびやかに咲かせていました。
ちなみにガンベロ・ロッソでは、1999年、2000年ヴィンテージがドゥエ・ビッキエーリを獲得し、さらにこの2001年ヴィンテージではトレ・ビッキエーリを獲得しています。カ・ヴィオラがコンサルタントを務めるサン・ロマーノのドルチェット・ディ・ドリアーニもトレ・ビッキエーリを獲得していますが、個人的にはこちらのバルトゥロットを強くお薦めします。
(2003/11)