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抜栓直後に久しぶりの醤油醸造的香りを若干感じたので、濃厚で凝縮した内容を想像し期待が大きく膨らみました。最初は比較的大人しめで程よく整ったコート・デュ・ローヌという印象だったのですが、数10分経過すると徐々に開き出してきます。翌日になるとパワー全開といった感じで、力強く重いタンニンと濃厚でローヌらしい妖艶な甘みが徐々に支配していきます。既に単なるコード・デュ・ローヌとは思えない表情で、シャトーヌフ・デュ・パプにすら軽く肩を並べるポテンシャルだと言えるでしょう。全体的な雰囲気としては、ポンパドールの表立った表情をおさえ優しく整然とさせたような印象でした。濃厚な印象を受けるのですが、それでいて飲みやすさと滑らかさを感じる、かなり良質なワインだと思います。
ランクロのコート・デュ・ローヌでもかなり驚きましたが、今回はさらに違った方向性で驚かされました。さすがはアンドレ・ブリュネルといったところです。
(2002/09)