- Very Good Quality -
五大シャトーの一角である「シャトー・ラトゥール」が造る、セカンドラベルの「レ・フォール・ド・ラトゥール」です。
抜栓後デキャンタに移して2時間待ちましたが、それでも飲んだ瞬間の印象は「若い!」の一言。1975年のラトゥールを飲んだ時もその若さに驚きましたが、今回はまだ1〜2年しか経過してないともとれる程の若さと荒さを持ち合わせていました。しかし、その後さらに数時間経過すると徐々にまとまりを見せ開花しはじめます。ラトゥールを若干細身にした程度であり、根底に流れる説得力にも通じるものがあります。まさにラトゥールの風格を十分に感じることができるので、素直に驚いたというのが本音です。他の五大シャトーのセカンドラベルとは明らかに造りが異なる印象を受けるので、「レ・フォール・ド・ラトゥールは第二級格を目指して造っている」というのも、あながち言い過ぎではないのかもしれません。
結論としては、現状でも抜栓後に時間をしっかりと与えることで十二分に美味しく飲むことができますが、やはりそれでも若いといったところでしょう。今回の1本は保存状態が極上だったので、一概に他のボトルにも当てはまるとは言い難いのですが、それでも今後10年以上は軽く持ちこたえそうなポテンシャルだと言えます。
ワイン自体の難易度が若干高いのに加え、手軽に買えるような価格でもないので一般的にはお薦めしにくいのですが、ラトゥールの世界観を体感することを念頭におくのならば、最高のコストパフォーマンスが得られると思います。もし手頃な価格で手に入ることがあれば、1本は今飲んでしまい、そしてもう1本はじっくり寝かせてみるというのも良いのではないでしょうか。
(2002/01)