- Very Good Quality -
以前はピノ・グリージョとしてリリースされていたアイテムですが、規定変更でIGTはピノ・グリージョという品種名を名乗れなくなってしまったので、スロヴェニア語で「灰色」を意味する「シヴィ」という名称に変更されています。
約1週間のマセラシオンが行われることもあり、見た目は濃密な赤銅色。言われなければ白ワインではなく濃いめのロゼワインといった印象ではありますが、香りや味わいはこれぞまさに「オレンジワイン」と言われるような独自性ある世界観となっています。14%という高めのアルコールによる堅牢性や、輪郭のしっかりとした凛とした精緻な佇まいを持っていて、抜栓直後はやや端的にドライな傾向にありますが、時間と共に開いていき、翌日に持ち越すぐらいになると純度の高いピュアな果実の甘みがじわじわと表に出る傾向にあります。硬質感のあるテクスチャを持ちながらも厳格さはなく、密度の高い果実味を有しながらも決して姿勢は安易に崩れない、ある意味、相反する要素を同時に兼ね備えたかのような二律背反的なバランス感が興味深く、改めてダリオ・プリンチッチによる優れた手腕を実感します。2019年ヴィンテージなので現時点で既に6年経過していますが、それでも総ポテンシャルを鑑みた上での真のピークはまだ数年先かもしれません。
残念ながら、世の中の情勢の影響もあって以前よりも価格帯が大幅に上昇しているのが唯一の難点ではありますが、それでも他とは違う明確な独自性、そして純粋なワインとしての完成度、さらにはテロワール由来の自然の恵み、これらを高い次元でしっかり感じ取れることは確かなので、従来と変わらず高い満足度が得られる優れた一本なのは間違いありません。
(2025/03)