- Good Quality -
トリエステ近郊のカルソを代表する偉大な生産者であり、奇才、カリスマとも称されるのが「エディ・カンテ」。そんなカンテが手がけるノン・ヴィンテージかつ複数品種のブレンド赤ワインがこの「ルドヴィク」。セパージュはピノ・ネロ40%、テラーノ(レフォスコ)30%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%、メルロー10%。マセラシオンを2週間行い、25HLのスラヴォニアンオーク樽とバリックの古樽で48ヶ月熟成後、濾過せずボトリングされます。
ノンフィルターということもあって色調は濃く、実際に体躯内部に密度感や凝縮さを感じるものの、それでも酒質そものはサラリとした瑞々しい軽快さがあり、基本的には気軽に飲めるような立ち位置になっています。カンテといえばカルソらしいミネラル豊かな硬質感や強靭さが印象的ですが、白ワインだけでなく赤ワインも同質の要素が感じられ、アタックには熟したプラムの甘酸っぱさが広がるものの、そこから後味にかけてドライなタンニンや収斂要素を軸にしたミネラル系の硬質さが伝わります。抜栓直後は若干還元傾向にありますが、ものの10分程度で改善されるので特に問題はなさそうです。ミネラル感のある硬い表情や資質が若干の距離感を生み出していますが、抜栓翌日以降に持ち越すことでかなり柔らかい表情へと推移していくので、基本的にはじっくり時間をかけたほうがより親しみやすい表情へと変化する傾向にありそうです。
(2024/11)