進化と発展を続ける「日本ワイン」
キャンティ&キャンティ・クラッシコ
偉大なる王のワイン「バローロ」
ニュージーランドを牽引する日本人生産者
進化と発展を続ける「日本ワイン」
特別特集「シャブリ」
紡がれるブルゴーニュの伝説「ルロワ」
大地の恵みと多様なテロワール「エトナ」
新たな潮流「スパークリング日本酒」
ジュヴレ・シャンベルタン
白ワインの聖地「フリウリ」
特別特集「ニュイ・サン・ジョルジュ」
楽天市場「バローロ」
楽天市場「バルバレスコ」
楽天市場「パウエル&サン」
------

- Very Good Quality -

2014 Chambertin-Clos de Bèze Grand Cru
Domaine Louis Jadot生産者ワインリスト

Chambertin-Clos de Bèze Grand Cru

ブルゴーニュで最も歴史のあるクリマがこの「クロ・ド・ベーズ」。ブルゴーニュ大公がベーズ修道院に寄進したことで開拓された畑であり、隣接するシャンベルタンよりも若干標高が高い傾向にあります。「クロ・ド・ベーズ」は隣接する「シャンベルタン」を名乗ることも出来ますが、ジャドでは本来のクリマである「クロ・ド・ベーズ」を名乗っています。

ジャドでの醸造は、葡萄の持つ力を自然に引き出すことを第一とし、人間はその結果を受け入れるのみと言う考えがあり、アルコール発酵を長めに行うと言う特徴があります(要は自然の成り行きに任せる)。その際、果梗が残っていると悪影響が出やすいこともあって、事前に除梗を行うのが基本スタイルになります。また、人間の介入をできる限り避けるため、グラン・クリュとプルミエ・クリュに関しては一切温度管理せず自然に発酵。ただし、自然酵母による発酵は90%となっています(100%にするのはどうしても難しい)。

2014年のクロ・ド・ベーズは、2015年の5月にドメーヌを訪問し樽から直接試飲をしていますが、その時点で既に別格とも言える仕上がりで、長い余韻に繊細かつ精緻なテクスチャ、さらに艶やかで柔らかい甘旨味が広がり、高いバランス感で他のキュヴェとは異なる高みに位置している印象でしたが、10年経過した現在では当時の印象とはかなり異なる表情となっています。2014年というトラディショナルなヴィンテージらしく表情は控えめで、酸と軋みを伴うやや陰な表情が主体となり、基本的にはワインを飲み慣れている人向けの世界観といった様相を呈しています。派手さはなくボリュームも控えめですが、それでもバランスは良好で、何よりコアには高い集中力を感じる張りがあり、緻密な果実要素による堅牢性や噛みしめるほどに染み入る甘旨味は、時間をかけてじっくり向き合う程に浸透するような滋味深さが感じられます。

決して感動するような要素を持ち合わせているわけではありませんが、それでも安定して一定のクオリティを常に発揮してくれそうな傾向にあり、求められる水準を十分クリアするだけのポテンシャルをも有しているので、現実的な場面において常に失敗のない結果を提示してくれそうな実用性の高さが伝わってきます。念のために抜栓後数日様子を伺ってみましたが、その変遷から鑑みると、今後数年でピークに到達し、そこから数年かけてなだらかに減衰していきそうな印象ではありますが、そこを超えても古酒らしい枯れた表情を持つ独自の味わいへと変化していきそうなので(90年のエストゥルネル・サン・ジャックが一瞬脳裏を過る)、どのタイミングで飲んでも相応の回答を提示してくれると思います。強いて言えば、やはり絶対的な「価格の高さ」が最大のネックで、純粋なコストパフォーマンスはあまり良くないので、あくまでもこの価格帯のワインに対してなんの抵抗もない富裕層向けのワインになっていることだけは要注意です。
(2024/03)

参考市場価格44,800円〜56,800円(平均約50,008円)
点数評価93-96(VAG)、95(D)、94(TA)

ホーム > フランス > ブルゴーニュ > コート・ド・ニュイ > ジュヴレ・シャンベルタン > シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ
Home > France > Bourgogne > Cote de Nuits > Gevrey-Chambertin > Chambertin-Clos de Bèze Grand Cru

Global Partners