- Good Quality -
オールドヴィンテージ、しかも評価の高い2013年と言うことで事前の期待値はかなり高かったんですが、ティニャネッロらしいモダンで明快なスタイルは健在なものの、前年の2012年と比較すると全体的なボリューム感が控えめで、相対的にやや熟成感が出始めていることや、サンジョヴェーゼらしい細身の酸が主要素になっていることもあり、享楽的な美味しさに関してはやや控えめな印象でもあります。
偉大なヴィンテージだったと言うことが逆に影響を与えているのか、ある程度の熟成感が出ていても、強めの苦味だけは明確に残っている傾向にあり、タイトな酸とともにやや目立つ傾向にあるので、全体的なパッケージングやバランス面に関してやや難があるとも言えるかもしれません。とはいえ、それでもティニャネッロらしい良質なスタイルは十二分に堪能できるので、価格的なハードルの高ささえクリアできれば、十分満足できる内容なのは確かです(今回のロットはボトル差の影響であまり良好な熟成を経ていない可能性もアリ)。
(2023/10)