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ローヌの名門「シャプティエ」が南仏で手がける親しみやすい系譜のワインで、セパージュはグルナッシュとシラーのブレンドで造られています。
赤紫系のキュートな魅力に、優しいヨーグルト系の風味が相まって、とても飲みやすく素直に楽しめる仕上がりになっています。南仏らしくベースにしっかりとした密度感はありますが、それでも気軽に飲めるスタイルはしっかりとキープされていて、決して重くはなくアルコールも13.5%とそこまで高くないので総じてポジティブな印象を受けます。抜栓日はややアセロラのような軽快さが主体になっていますが、翌日になると逆にツンとしたアルコール系の強さが前に出て、少しバランスに変化が見られますが、さらにその翌日ともなると、パワー系の要素が落ち着くことで一体感が増し、より分かりやすい甘旨味系の表情へと昇華し尻上がりに訴求力が上がる印象でもあります。
このクラスのワインで既に5年経過しているということもあり、溌剌としたような純粋なフレッシュさは控えめで、どちらかというと妙に落ち着いた丸い佇まいが感じられますが、それでも決してヘタってしまうようなこともなく、程よい飲み頃感とともに素直に楽しめる状態なので、価格帯に関わらずしっかり纏めてくるあたりは流石シャプティエといったところでしょうか(純粋なコストパフォーマンスは圧倒的)。
(2023/04)