- Good Quality -
ワイン名の「ビファス」とは、太古の昔に使用されていた尖頭器の名で、今ではワイン造りに欠かせないテロワールの一つとなっているようです。セパージュはセミヨン50%にソーヴィニヨン・ブラン50%。樽は使用せず、ステンレスタンクで発酵と熟成が行われています。
ソーヴィニヨン・ブランらしいスッキリとした爽やかな表情に加え、フルーティーで口当たりの良い甘味が程よい心地よさを生み出しています。基本軽やかなスタンスで、時間の経過とともに表情は一段落着きますが、それでもグレープフルーツのようなシトラス系の仄かな苦味がアクセントになり、終始ポジティブな魅力が広がっていきます。伝統産地のフランスにおいても、ニューワールドと真っ向勝負できるだけのコストパフォーマンスを発揮し、明快な魅力を持ったワインをストレートに届けることができるということを証明しているようでもあり、このあたりはさすが「モン・ペラ」で一躍その存在感を知らしめたデスパーニュ家らしい手腕だとも言えそうです。
(2023/02)