- Good Quality -
名だたるワイナリーで手腕を振るう著名エノロゴ「カルロ・フェッリーニ」が、2002年に自身で立ち上げた念願のワイナリーが「ポデーレ・ジオド」。場所はサンタンティモとサンタンジェロ・イン・コッレの間にあるエリア。森林と小麦畑だった約10haの土地を農家から購入し、自ら開梱してワイナリーを興しています。現在の畑は標高300m、広さは3.5ha、南東向きで10%の傾斜があり、化石を多く含む石灰石土壌で構成されています。
セパージュはブルネッロと同じサンジョヴェーゼ100%(樹齢14年)。現在ビオロジックに移行中で、年間生産本数は8,000本。スタイルを端的に言うと、モダンな凝縮感と甘みを加味したサンジョヴェーゼワインと言った印象で、細身の酸を基軸にしているものの、熟した果実の妖艶な甘みが感じられ、多少のごわつきや収斂要素はありますが、しっかりとしたタンニンに、口当たりの良い質感やチョコやコーヒーと言った親しみやすいニュアンスなど、技術的な指向性で明快な表情に纏められている印象です。その立ち振る舞いはスタンダードクラス相応と言った印象ではありますが、それでもモダンなトスカーナワインが好きな層にはある程度訴求しそうな安定的定番感があるので、やや高めの価格帯に抵抗がなければそれ相応の満足感が得られると思います。
(2022/08)