- Good Quality -
契約栽培農家でもある余市町の木村農園のケルナーを使用し、伝統的な瓶内二次発酵で仕上げたスパークリングワインになります。ラベルにヴィンテージ表記はありませんが、今回のロットは2018年の単一ヴィンテージを15ヶ月間瓶内熟成して造られています(裏ラベルに情報あり)。
スティルのケルナーは豊かな果実感を生かした明快なスタイルでしたが、同じケルナーでもスパークリングはよりドライなスタイルで、フレッシュな酸を生かした冷涼産地の北海道らしさが伝わる表情になっています。キレのある酸が主体となってはいるものの、決して鋭さだけが先行するようなことはなく、やや薄めの乳酸菌飲料を彷彿とさせるような丸みがあり、結果として泡も比較的クリーミーな傾向にあるので、千歳ワイナリーらしい穏やかな表情とバランスの良さが、このスパークリングに関してもポジティブな表情を生み出している印象です。
翌日に持ち越すと想像していたよりもさらに表情が穏やかになる傾向にありましたが、それでもバランスが崩れることはなく、綺麗な酸と良好な口当たりは十分キープされていたので、この価格帯で購入できる日本のスパークリングとしては、素直にお薦めできるクオリティを実現していると言えそうです。
(2022/08)