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自然酵母使用、全房比率40%、新樽比率25%のフレンチオークバリックで15ヶ月熟成。畑での仕事は最大限で行い、逆に醸造工程で手を加えるのは最小限に抑えるというスタンスでワイン造りが行われています。
小屋や若干の獣感を想起させる要素はあるものの(それでもオフフレーバー的ではない)、豊かで多様性のある香りが抜栓直後から一気に広がります。甘旨味を感じる魅力ある果実力が土台にはありますが、ニューワールド的な甘味は相対的に控えめで(どちらかというと旨味が主体)、むしろ伝統産地的なブルゴーニュのピノ・ノワール像に近いミディアム寄りのボディや多層的な表情が印象的です。
若いヴィンテージですが、それでも抜栓直後から素直に楽しめるのも特徴のひとつで(逆に翌日に持ち越してもOK)、ハイエンドクラスのような圧倒的なタイプではないものの、良い意味でミドルレンジクラスに相応しい扱いやすさと魅力、そして多様性のある表情を持ったスタイルが、素直に魅力的な世界観を構築しています。
(2022/04)