- Good Quality -
白ワインで有名なマコネで造られる「赤」という珍しいアイテムです。ガメイとピノ・ノワールで造られているものの、同等のセパージュのコトー・ブルギニヨンと比較すると、かなり指向性に違いが見られるのが興味深いところです。
このマコンはボディが軽やか、かつボリューム感も控えめで、果実味もやや赤系寄りの表情となっています。結果として相対的に甘味と酸味によりスポットが当たる傾向にありますが、コトー・ブルギニヨンと同じように、甘味の系統が出汁的な旨味というよりは、むしろ糖質的な分かりやすい甘味になっているのが多少気になるところではあります。とはいえ、翌日に持ち越すと端的な表情が一旦落ち着き、酸を主体とした質実系へと変化するとともに、さらにボトルの最後の方になると、本来のルロワらしい染み入るような良質さが滲み出る傾向にあったので、もしかすると早飲みするよりもある程度熟成させた方が良好な表情を見せてくれるのかもしれません。
(2022/02)