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セパージュはコルヴィーナ75%、ロンディネッラ20%、モリナーラ5%。収穫後に木棚で3〜4ヶ月間陰干し後、ステンレスタンクで発酵、オーク樽で24ヶ月間熟成。
陰干しによるアマローネらしい密度感が印象的で、価格帯から想像する以上の凝縮感がコアに感じられます。それでも全体的には概ね軽やかな立ち振る舞いで、カベルネにも似たグリーン系のハーブのニュアンスがハイトーンな表情を生み出しています。アルコール度数が15%とかなりの高アルコールですが、それでも迫力あるようなパワー系ではないことから、思いの外飲みやすい印象でもあります。
抜栓日の印象としては、あくまでも価格帯に準じた内容といった印象ですが、まだ若いヴィンテージということもあってか、翌日に持ち越した方がより良好な表情を見せてくれます。特に翌日はミントのようなメントール系のニュアンスがより軽やかさを後押しし、陰干しによるコアの密度感とのバランスが良くなる傾向にあるので、比較的尻上がりに良くなっていく印象を受けます。全体的に、やや甘味が残る傾向にはありますが、それでもクリーンでキレのあるスタイルなので、特別ネガティブに感じることはなさそうです。
純粋にワインとしての構成要素で高い点数評価を得るようなタイプのワインではありませんが、それでもこの価格帯でアマローネとしての個性と一定の訴求力を兼ね備えている点は素直に評価できるので、コストパフォーマンスに優れた濃密系ワインを求める層にはお薦めできそうです。
(2012/12)