- Very Good Quality -
マルセル・ラピエールに多大な影響を受けた、ボジョレーにおける自然派の代表格とも言える生産者がこの「ジャン・フォワイヤール」。そして造り手の象徴とも言えるキュヴェがこの「コート・デュ・ピィ」。樹齢は25〜90年。収量は37hl/ha。例年は男性的なスタイルに仕上がるものの、2017年はコート・デュ・ピィの畑のみ雹害がなく収量が取れたので、相対的により女性的なスタイルに仕上がっているようです。
赤紫系のニュアンスを伴う明快な酸は有していますが、それでもボディは非常に緻密で、一般的なガメイのイメージからは大きく逸脱するレベルで豊かなボリューム感が広がります。表情は複雑かつ程よく妖艶で、煮詰めたウスターソースのような多様なスパイス感が印象的です。純粋に味覚で楽しめる分かりやすいタイプとはやや異なるものの、それでも高いポテンシャルを有した優れたワインということが真摯に伝わる、ハイエンドクラスに相応しい存在感だと言えそうです。
(2021/12)