- Good Quality -
オレゴンワインを牽引してきた「レックスヒル・ヴィンヤーズ」のワインメーカー「リン・ペナー・アッシュ」が独立し、1998年に夫でもあるロンと共に設立したワイナリーがこの「ペナー・アッシュ・ワイン・セラーズ」。この2016年からジャクソン・ファミリーのグループ傘下となりましたが、ワイン造りは継続してリン主導の元で行われています。
造りそのものはモダンですが、クリーンかつピュアなエレガント系ピノとは正反対な世界観で、複雑かつ豊かなハーブ風味や土っぽさを感じる微細な質感等、凝縮し熟した果実とうまく融合して独自の世界観を生み出しています。酸がしっかりしていて、やや揮発傾向にありますが、それでも程よい清涼感を生み出していることで、熟度あるボディが重くならず落ち着いたバランス感で構築されている印象でもあります。古き良きアメリカ西部の世界観を現代的なスタンスで昇華させたような表情でもあり、ウィラメット・ヴァレーという土地が持つポテンシャルを十分具現化していると言えそうです。
(2021/10)