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世界遺産としても有名なリグーリアの「チンクエ・テッレ」で造られる土着品種による白ワイン。セパージュは、ボスコ60%、アルバローラ25%、ヴェルメンティーノ15%。
香り高く優しい青リンゴの風味に、鉱物を感じる堅牢なミネラル感、程よくオイリーな資質、そして密度を感じるエキス分と、凛とした立ち振る舞いでありながらも、親しみやすく近寄りやすいスタイルに仕上がっているのが非常に印象的です。アルコールが13%としっかりしていることもあってか、どことなく日本酒にも相通じるキレがありますが、充実した密度感とその堅牢性による絶妙なバランス感によって、決して距離を感じるようなこともなく、終始心地よく飲み進めることができます。ザ・ミネラル道といった方向性をあまりにも推し進めすぎると、小難しさや孤高感が強くなり、結果、飲み手との距離が広がりがちになるので、この絶妙なバランス感覚は非常に好印象です。
日本国内における流通価格は相対的にやや高めではありますが、それでもなおコストパフォーマンスに優れていると感じるので、現地価格をベースに考えた場合は、もはや圧倒的な次元に位置する群を抜いた存在感だと言えそうです(日常消費の価格帯でこのポテンシャルは凄い)。
(2021/01)