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色調は淡いアンバー系で、正直なところ、ロゼワインというよりは色の薄いオレンジワインといった印象だったりもします。
全体的には、シードルにも似たスッキリとしたリンゴの風味や、ピンクグレープフルーツのニュアンスがあり、僅かに発泡感が残っていますが、心地よいフレッシュさが魅力でもあるので、特に違和感はありません。サッパリとした心地よさとは裏腹に、内包するエキス分は濃く、アルコールもしっかりしているので(13.5%)、思った以上に飲み応えがある印象でもあります。時間とともに明確な意思を持つイースト香が広がることもあり、酸化熟成系のシャンパーニュにも似た表情が広がるのも印象的で、食前酒から食中酒まで幅広く活躍してくれそうです。
ハッキリとした個性があり、一般的なロゼワインとはかなり異なる世界観なので一般受けするタイプではないかもしれませんが、その固有の世界観を理解し受け止めれば、非常に高い満足感が得られるのは確かだと思います。
(2020/05)