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ニュイ・サン・ジョルジュのプルミエ・クリュとしては最上位格に位置する、非常に評価が高いクリマがこの「レ・プリュリエ」。茶褐色の粘土質土壌で、力強いワインが生まれるとされていますが、明快な魅力を打ち出すダヴィド・デュバンらしく、屈強さよりも親近感のある豊かでボリューム感のある丸い果実味の方がより印象的です。黒系よりの口当たりの良い果実味に、バランスの取れたボディ、そして陽的な甘味と旨味がストレートに打ち出され、現代基準のモダンなブルゴーニュ像が遺憾無く発揮されています。
抜栓当日よりも、翌日に持ち越した方が魅力と個性が増す傾向にあり、時間が経てば本来のニュイらしい骨格感も徐々に出始めます。酸の資質がジェローム・シェゾーのリュ・ド・ショーに近いことや、全体的に甘味や旨味に注視した技術寄りのスタイルなのが多少気になる瞬間もありますが、それでも全体的なパッケージングと訴求力はダヴィド・デュバンらしい良好なものなので、早くからその個性を楽しめるプリュリエと考えると、使い勝手はかなり良さそうな印象を受けます(となるとネックは価格?)。
(2019/01)