- Good Quality -
現状ではまだ若く、硬さや軋みのある表層が印象的ですが、思った以上にボディに充実感があり、少し野性味のある果実感と親しみやすいキュートさが素直な美味しさを生み出しています。若さを感じつつも口当たりが良好なので、早くからでも十分飲めるスタイルに仕上がっていると言えます。
翌日に持ち越すと一段表情が落ち着きますが、それでも本質的な硬さがほぐれることはなかったので、今後これがコアの資質となり、熟成させていくことで将来的には堅牢性や骨格へと繋がって行くのかもしれません。酸も十分感じられるので、今後の成長次第では村名格に近いポテンシャルを見せてくれそうな印象でもあります(今後も5〜10年程度は成長を続けそうな印象)。とは言え、どちらかというと技術志向なスタイルになっているので、早くから飲めるだけの間口の広さを確保している反面、他のワインとの差別化、つまり、このワインでしか得られないような個性ある要素についてはやや控えめな印象でもあります(技術の進歩で似たスタイルのワインが多くなったことの弊害かも?)。
(2018/12)