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ニュイ・サン・ジョルジュを代表する偉大な造り手が「ロベール・シュヴィヨン」。偉大なプルミエ・クリュのクリマを多く所有し、平均樹齢も50〜75年と非常に高く、リュット・レゾネで造られる葡萄はいずれも緻密で凝縮しています。
ニュイ・サン・ジョルジュの北部側、ヴォーヌ・ロマネに隣接する丘の中央部にあるクリマから造られるのがこの「レ・シェニョ」。斜面は南東向きで傾斜が強く、土壌は石灰岩が多く混じった表土の厚い粘土質となります。
若さや硬さを感じることもなく、かと言って熟成感が出ているわけでもない、ちょうど程よく落ち着いた酒質となっています。旨味と甘味を感じる果実の表情が非常に魅力的で、口当たりの良い滑らかさと適度なボリューム感があり、シトラス、コーヒー、革のニュアンスが後味に広がります。大きく広がりを持つような指向性ではなく、一定範囲で閉じられた空間内で展開する印象があり、分かりやすく高い点数評価を得るような派手な世界観ではありませんが、それでも土台となる部分の質実さ、その安定した訴求力に美点があり、まさに「伝統的なブルゴーニュが持つ良質な世界観」を遺憾無く楽しむことができます。まさに、現代的な果実の表情と伝統的な骨格が相まったことによる美徳が特徴でもあり、DRCなどにも見られる真のブルゴーニュ像を好むような層には高い支持を受けそうな印象でもあります。
(2018/09)