- Good Quality -
ユーゴスラビアから移住してきた「ブラコヴィッチ・ファミリー」によって1944年に設立されたのがこの「クメウ・リヴァー」。ワインメーカーでもある長男のマイケルは、ニュージーランド初のMW(マスター・オブ・ワイン)としても有名です。
ブラコヴィッチ・ファミリーは1944年3月に葡萄園を購入しましたが、1990年になってその敷地内にシャルドネを植樹。そしてマテの死後となる1993年3月に初めて葡萄を収穫し、翌1994年の11月、クメウ・リヴァーの50周年を記念してこの「マテズ・ヴィンヤード」をリリースしています。
クメウ・リヴァーのフラッグシップとも言えるシャルドネがこのマテズ・ヴィンヤードですが、隣接するハンティング・ヒルとはかなりスタイルが異なり、より品位を前面に出した凛とした立ち振る舞いが印象的です。より明確なミネラル感に、爽やかな草原を彷彿とさせるような清涼さ(若干ソーヴィニヨン・ブランっぽい印象も?)、そして胡桃のようなニュアンスと、ハンティング・ヒルのリッチな果実味とは対象的に、より落ち着いた表情が主体となっています。
クオリティそのものはほぼ同等の水準にありますが、ハンティング・ヒルは分かりやすい美味しさを持っているのこともあってより一般層向けな印象で、逆にマテズ・ヴィンヤードはどちらかというとワインを飲み慣れた層向けの印象でもあります。
(2018/09)