- Good Quality -
ローヌを代表する生産者「シャプティエ」が、南仏のルーションで展開するシリーズがこの「ドメーヌ・ド・ビラ・オー」。今回試飲したオクルトゥム・ラピデムで使用される葡萄は、シラー、グルナッシュ、カリニャンの3品種となります。
南仏らしい妖艶な濃密さと高アルコール(15.5%)由来のヒリヒリとした辛味がベースにあるものの、ボディは丸く柔らかで口当たりが良く、思いの外軽快に飲めてしまうのが非常に印象的です。品種の持つ個性もストレートに具現化されていて、たくさんのハーブを束ねて漬け込んだような多様なスパイスがアクセントになり、陽的な魅力を持つ果実の甘味がポジティブな表情を生み出しています。
醸造技術の進化を痛切に感じる世界観で、非常に明快な魅力を有しているのが大きな特徴ではありますが、抜栓翌日に持ち越した場合は、高アルコールの辛味と口当たりの良い柔らかさ、そして際立つ甘味が端的に表出するようになるので(アルコールの強さが立ち気味でやや飲みにくくなる)、より素直に楽しめる抜栓日に飲み切ってしまう方がベターかもしれません(第一印象勝負だと非常に高い評価が得られそう)。
(2018/07)