- Good Quality -
大沢ワインズの原点であり、フラッグシップとも言えるシリーズがこの「フライング・シープ」。一時期はフライング・ムートンという名称でもリリースされていましたが、開梱した畑がもともと放牧地で、そこにいた羊達には新たな土地に移動してもらったという経緯を踏まえ、この名がつけられています。
ソーヴィニヨン・ブランらしい清涼感は相対的に控えめで、グレープフルーツやライチなど、ややトロピカルなニュアンスが感じられる充足感のある果実味に、ピノ・グリにも似た苦味と高アルコール由来の辛味(14%)、これらがやや重めのボディ内に展開されます。ニュージーランドでは代表格とも言えるマールボロのソーヴィニヨン・ブランとはかなりスタイルが異なり、溌剌とした要素はかなり控えめで、やや内に篭った印象を受けますが、ホークス・ベイらしい充実感や大沢ワインズとしての世界観をベースに考えると、一定の水準を満たした良好な世界観だと言えそうです。
(2018/05)