- Good Quality -
1398年12月16日の公式文書で初めてキャンティについて言及した祖先を祝って造るキュヴェがこの「セル・ラポ」。
2013年というヴィンテージの恩恵もあってか、全体的に熟度の高いどっしりとした果実感が印象的で、マンゴーやオレンジのような黄橙系のニュアンスがアタックに感じられ、そこからアフターにかけてやや太めの酸と苦味が広がります。抜栓日は果実要素と土台の一体感があと一歩、といった印象ではありますが、時間とともに馴染む傾向にあり、翌日に持ち越すと豊満なボディがうまく土台と融合してくれます。一般的なキャンティ・クラッシコとは一味異なる果実感がアクセントになってはいるものの、マッツェイらしいそつのない造りのおかげもあってか、基本的には素直に楽しめる世界観が構築されていると言えそうです。
(2018/02)