- Very Good Quality -
オーナーのジム・クレンデネンの愛娘「イザベル」の名を冠したトップキュヴェがこのアイテム。他にも息子「ノックス」の名を冠したアイテムも存在します。
コアにある基本的な表情は、オー・ボン・クリマらしい梅を感じる赤系果実の甘みと旨味がベースとなっていますが、過去のヴィンテージと比べると、ボディがより重層的で各要素も充実している傾向にあります。現状ではまだ若く、抜栓直後はやや表情がばらけ気味ですが(多少緩みや儚さも)、時間とともに徐々に開いていく傾向にあり、抜栓翌日になると本来のイザベルが持つ高い魅力と求心力が表出するようになります。体躯内部にまで薄く細い収斂要素が染み渡っていますが、豊かなボディと充実した果実味の魅力のおかげで、実際には口当たりの良さの方が勝っています(全体像としてはやや屈強)。
今からでも十分楽しめるものの、欲を言えば抜栓直後から魅力が全開になるまで待ってみたい印象で、余裕があれば数年置きに飲んでその変化を定期的に楽しみたいところでもあります(かなりの重厚ボトルなので保管するのも大変ですが)。近年はブルゴーニュだけでなくニュージーランドも価格が高騰傾向にあるので、価格に大きな変化のないイザベルについては、相対的なお買い得感がより一層高くなっているとも言えそうです。
(2018/01)