- Good Quality -
シチリアの土着品種となるネロ・ダヴォラが60%、同じく土着品種のフラッパート・ディ・ヴィットーリアが40%で造られる個性的な赤ワインです。
畑は標高240〜250m、密植度は5,000本/haで平均樹齢は20年。基本的な世界観はピトスと同様で、コスらしい独特の濃縮感を持つ個性ある表情が印象的です。相対的に、ピトスよりも濃縮感が控えめで近寄りやすく、梅紫蘇の風味や舌にピチピチ感じる仄かな微発泡感など、フレッシュさと体躯密度のバランスが良好な傾向にあります。エネルギー総量の差もあってか、ピトスとは異なり抜栓翌日に持ち越すと表情が優しくなだらかになりますが、逆に抜栓日は溌剌さと明快な表情の魅力が鮮明で、全体的にかなりポジティブな印象を受けます(個性的だが素直に美味しい)。
一般的なワインとはやや異なる世界観なので、多少飲み手を選ぶ傾向にはありますが、土着系の個性を前向きに捉えることが出来る人であればかなり高い満足感が得られると思うので、もしコスのワインが未経験であればまずはこのアイテムをお薦めしたいところです。
(2017/10)