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2001年にニュージーランドのマーティンボロでワイナリーを設立。今やニュージーランドを代表するだけでなく、世界基準で非常に高く評価される日本人醸造家「楠田浩之」によるリースリングです。
2015年は残糖2.9g/l、総酸量は6.8g/l、アルコール度数は12.7%。ホールバンチ・プレスで、ステンレスタンクで20日間発酵し、澱引き後、4ヶ月間強のタンク熟成を経て2015年9月24日にボトリングしています。生産本数はコルク栓が2,344本、スクリュー・キャップが1,416本となっており、今回試飲したのはスクリー・キャップのボトルとなっています。
前年の2014年が超ドライでかなり硬い印象でしたが、2015年は心地よい果実味が優しく感じられることもあり、多くの人に受け入れられるであろう明快な魅力を内包しています。全体像としてはいたってドライな仕上がりで、しっかりとした輪郭と適度な硬質感を持ち、レモンや白い花のニュアンスに、体躯内部の優しい果実の甘みが相まって、終始非常に好印象です。全体を通したバランス感覚も秀逸で、その心地よい口当たりと浸透性によって、あっという間に飲み干してしまうほどの魅力を兼ね備えています。価格の高騰と入手難がネックではありますが、機会を見つけて飲むだけの価値を持ったリースリングだと言えます。
(2017/09)