- Good Quality -
マコネの偉大な生産者ギュファン・エナンが手がける、ネゴシアン部門の「ヴェルジェ」のワイン。コート・ド・レシェの区画は、スラン川左岸にあり、グラン・クリュがある丘の向かい側付近に位置しています。
テロワール的な表情よりも、ギュファン・エナンらしいスタイルがより色濃く反映されていて、鉱物を舐めるかのような硬質的なシャープさと苦味が主体となった、比較的シンプルな構成となっています。アタックには酵母系の風味が伝わり、その後、黄、緑、橙の果実が感じられ、そこから清流のような資質が広がりますが、シンプルながらも体躯全体にしっかりと果実要素が行き渡っているので、相対的に温度はやや高めの方が良好な結果が得られそうです。温度が上がってくると、桃のような風味も感じられ、シャープさの中にもリッチな要素がうまく絡んでくるので、思いの外ポテンシャルは高い印象でもあります。良くも悪くも、ヴェルジェのワインは概ねほぼ同じようなスタイル(ミネラル重視)なので、この世界観が好みであれば十分満足できそうです。
(2017/07)