- Good Quality -
近年見直されつつある品種「ガルナッチャ」に注目した、ビンタエの新しいプロジェクトがこのシリーズ。プリオラート、アラゴン(カラタユド)、モンカヨ(リベラ・デル・ケイレス)といった各地から、ガルナッチャの本質を表現したワインが造られています。
畑の標高は310m、樹齢は60年。品種は同じですが、ガルナッチャ・オリビダーダとはスタイルが異なり、このガルナッチャ・フォスカはより軽快で溌剌とした指向性に仕上がっています。色調は相対的にやや透明感があり、果実の凝縮感や甘みは控えめで、よりサッパリとした酸が印象的です。全体的に、橙よりもやや黄色よりにシフトした、心地よいシトラスのニュアンス(夏みかん的)が主体となっています。
翌日に持ち越すと、やや低重心傾向に変化して行きますが、体躯が柔らかく均質ということもあり、その親しみやすさは一定水準で維持されています。スペインといえば「濃いワイン」というイメージが過りますが、密度感はありながらも、春や初夏にマッチしそうな爽やかさが特徴でもあるので、幅広い場面で楽しめそうな印象があります。
(2017/05)