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シャサーニュ・モンラッシェを本拠地とする偉大なトップ・ドメーヌが「ラモネ」。1920年代にピエール・ラモネによって設立され、いち早くドメーヌ元詰めを開始し、瞬く間に世界的な評価を確立した偉大な生産者でもあります。
ラモネといえば希少価値が高く非常に高価ですが、現実的に手が届く範囲にあるのが、コート・シャロネーズで造られるこのブーズロン。シャルドネではなくアリゴテで造られているということもあり、非常に酸が強く、突出した個性を生み出していますが、レモンの風味に少し苦味がかったミネラルが感じられ、落ち着いた魅力ある仕立て具合など、そこにはラモネらしい佇まいが十分感じられる造りとなっています。
キリッとしたシャープさが特徴で、ボディはアリゴテらしからぬ充実度を誇りますが、それでもラモネのシャルドネと比較してしまうとさすがに軽量級なので、全体としては「手軽にラモネらしさが垣間見える弟分」といったところかもしれません。どちらかというとシャサーニュよりもピュリニー的なニュアンスが感じられるので、ラモネで言えば果実系の「モルジョ」よりもミネラル系の「ヴェルジェ」を好む人により受け入れられる傾向にありそうです。ブーズロンとして考えるとかなり高価ですが、逆に「日常でも飲めるラモネ」と考えると手頃だとも言えるので、あくまでも「ラモネが好きな人限定」ではありますが、トータルで考えるとお買い得感は十分ありそうです。
(2017/03)