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プルミエ・クリュの格付けとなる「リリー・ラ・モンターニュ」の村で1890年に創業したのがこのヴィルマール。ビオロジックによる栽培と木樽による発酵と熟成が最大の特徴となっています。このクール・ド・キュヴェは、ヴィルマールを象徴するトップ・キュヴェで、リリー・ラ・モンターニュの最良区画から厳選された樹齢50年以上のヴィエイユ・ヴィーニュの葡萄のみを使用しています。セパージュは、シャルドネ80%にピノ・ノワール20%。バリックで10ヶ月間熟成され、60〜96ヶ月の瓶熟を経てリリース。MLFは一切行いません。
良い出来となった2002年は、ヴィルマールにおいて完璧と言えるほどのミレジメとなり、クール・ド・キュヴェにおいても非常に完成度の高い世界観が構築されています。今回のロットは2010年5月にデゴルジュされ、そのままヴィルマールのカーヴで保管されていたものなので状態は完璧。バター、生クリーム、ハニーなどが渾然一体となり、甘い香りと複雑な表情のハーモニーが見事に結実しています。樽発酵と樽熟成が伝統というヴィルマールらしく、酸化系の表情が色濃くなっていますが、その姿からは酸化熟成の極みとも言えるほどの魅力が放たれているので、仮にこのスタイルが好みではない人であっても、その本質および良質さは十分実感できると思います。
※今回は現地ドメーヌでの試飲となっています
(2015/05)