- Good Quality -
ブルネッロで名を馳せる「チャッチ・ピッコロミニ・ダラゴナ」が、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローという国際品種のブレンドで造るワインが「アテオ」です。
イタリアのメルローらしい微細感と凝縮感を有していますが、それ以上に一本筋の通った酸が感じられ、品種の個性よりも産地の個性の方がより色濃く感じます。技術的なスタンスが色濃い傾向にはあるものの、MLF的なニュアンスは控えめでしっかりコントロールされており、過去のアテオにはない良好なバランス感覚が、全体を通して好印象な方向に導いてくれます。抜栓後に時間を与えると、予想通り落ち着いた表情へと推移し、より質実な方向へと舵を切ってくるので、単に飲みやすいだけでなく、同時に程よいポテンシャルを有しているとも言えます。
現代的で親近感のある表情は維持しつつ、14%という高いアルコールに反した飲みやすさを実現している点など、以前のヴィンテージから大きなステップを踏み出し進化している印象があるので、現在の価格帯をキープしながら更に歩を進められれば、より一層高いお買い得感が得られそうです。
(2017/01)