- Good Quality -
ニュイ・サン・ジョルジュ最北端にある村名区画で、北隣はヴォーヌ・ロマネのプルミエ・クリュ「レ・ショーム」、東隣がヴォーヌ・ロマネの村名区画「オー・レア」と、村の境界線に隣接するような位置にあります。ムザン谷を境にして、南北でワインのスタイルが分かれるニュイ・サン・ジョルジュですが、最北端にある区画であるにも関わらず、実際に受ける印象はニュイ・サン・ジョルジュらしい肉厚感と硬さを持っているのが印象的です。2011年という控えめなヴィンテージのスタイルの影響が大きいのかもしれませんが、果実味はかなり控えめで、しっかりした酸や軋みを感じる骨格、そしてアーシーな表情など、全体を通して陰な傾向にあります。
やや地味なスタイルではありますが、堅牢感と質実性については一定水準をクリアしているので、時間をかけてじっくり紐解き、また噛み締めていけば、コアにある良質な要素を存分に楽しめると思います。ワイン単体で楽しむようなタイプではないので、満足度を高めるには、料理を含めたトータルでの提案がより重要になりそうです。
(2017/01)