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ジャクソンを象徴とするシャンパーニュがこの700番シリーズ。1898年に創業100年を記念して瓶詰めされたのが番号「1番」であり、2000年にこのシリーズを造ると決めた時の瓶詰めナンバーがちょうど「728番」だったことから、「キュヴェ728」として最初の700番シリーズが誕生します。ジャクソンの中では唯一ブレンドで造られるこの700番シリーズは、一般的なノン・ヴィンテージ・シャンパーニュとは異なり、そのメゾンのスタイルを表すのではなく、ヴィンテージの個性を生かしながらも、本当の意味での「グラン・ヴァン」を表現するために造られています。そのため、ベースとなるヴィンテージを基軸としつつも、より複雑性を高めるたにヴァン・ド・レゼルヴがブレンドされています。
738は2010年が67%、ヴァン・ド・レゼルヴが33%(737が13.8%、736が2.4%、735が2.4%)という比率でブレンドされ、セパージュはシャルドネ61%、ピノ・ムニエ21%、ピノ・ノワール18%となっています。ベースとなる2010年は難しい作柄で、夏の前半は天候に恵まれたものの、それ以降は気温が低く雨も降ったので、ジャクソンでは選果をより厳しく行い、ピノの生産量を40%落とすことで品質を維持しています。結果として、738は例年よりもシャルドネの比率が高くなり、全体的にシャープでキレのある表情が印象的です。
デゴルジュマンは2015年3月。リリース当初はシャープでミネラルも強く、強固な表情が先行する傾向にありましたが、時間とともに程よく落ち着き、今ではより豊かな表情を見せてくれます。グラスによって表情がやや変わる傾向にありますが、一般的なフルートグラスだと芳醇で豊かな体躯にスポットが当たり、ザルトのような大きめのグラスだとシャルドネらしいキレやミネラルにスポットが当たります。全体的には比較的シンプルにまとまっていますが、構成要素とバランスに優れ、ミネラル系の硬質感と蜂蜜や琥珀を彷彿とさせる豊かな表情が秀逸です。
(2015/04、2015/05、2016/11)