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「ル・スクレ・デ・サボン」やこの「プレスティージュ」など、非常にクオリティの高いシャトーヌフ・デュ・パプを生み出す生産者として、ロバート・パーカーをはじめとして世界中で高い評価を得ています。
セパージュはグルナッシュが主体で、補助品種としてシラーやムールヴェードルがブレンドされています。シャトーヌフらしい熟度の高い果実が込められていますが、その凝縮度からすると、相対的にはそこまでヘビーな体躯ではありません。むしろ冷涼感があり、心地よいハーブ系の要素がテクスチャに織り込まれ、精緻な表層を構築しています。ただし、ヴィンテージのスタイルもあるのか、体躯そのものはやや軟質で、かなり強く立ち上るツンとしたアルコールの迫力(驚異の15%)が飲み手に迫ります。
良質なシャトーヌフ・デュ・パプではありますが、いずれにしても「高アルコールなスタイル」に適応する必要性があるので、全体としては満足できる構成内容ではあるものの、根本的にアルコール耐性が弱い人にとってはやや接しにくい傾向にありそうです。温度が上がりするとこのアルコール感がやや目立つので(全体のバランスは崩れない)、サーブにも注意が必要かもしれません。
(2016/09)