- Good Quality -
コート・デ・バール(バール・シュール・オーブ)にあるユルヴィル村の歴史ある生産者が「ドラピエ」。創業は1808年ですが、シャンパーニュの造り手として一躍発展したのは第二次世界大戦以降となります。
2008年のセパージュは、ピノ・ノワール65%にシャルドネ35%。コート・デ・バールらしく、ピノにスポットが当たった良質な世界観が非常に印象的です。歴史と伝統に裏打ちされた生産者らしく、単一ヴィンテージとはいえ、非常にバランスよく全体が構成されている傾向にあり、仄柔らかい酸化熟成系のニュアンスに、酸、果実のボリューム、適度な口当たりを生む甘みと、文句なく楽しめるシャンパーニュ像が明確に確立されています。この辺り、造りそのものの良さもさることながら、ビオロジック栽培や低亜硫酸といった栽培面でのメリットも、その一翼を大いに担っているのかもしれません。
シャンパーニュも近年は主要産地の価格高騰が著しく、徐々にコート・デ・バールを含むオーブにスポットが当たりつつありますが、良質なピノ・ノワールが多く産出される地でもあるので、品質と価格のバランスによるメリットを鑑みると、そのお薦め度は総じて高い傾向にありそうです。
(2016/09)