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ニュージーランド最南端のワイン産地「セントラル・オタゴ」を代表する生産者であり、かつ、ニュージーランドのトップ5に数えられる一流生産者でもあるのが「フェルトン・ロード」。
バノックバーンのリースリングは、カルヴァート・ヴィンヤードとエルムズ・ヴィンヤードのブレンドで造られています。2012年の残糖は1リットルあたり64gで、数値だけを見ると甘そうな印象を受けると思いますが、実際にはかなり酸がしっかりとしていることもあり、相対的にはそれほど甘みを強く感じることはありません。全体的には、アタックにより甘みを感じる傾向にあり、洋梨やライチなどのトロピカル系のニュアンスと、どことなくアイスワイン系にも通じるような高密度の糖質が感じられます。ただし、ミッドからアフターにかけて酸が全体をタイトに引き締める傾向にあり、感じる余韻としてはドライな傾向にあるので、トータルで捉えると非常に飲みやすい表情を持った、万人受けしやすい程よい甘みのリースリングといった印象を受けます(アルコールも8.5%と低いので非常に親しみやい)。
翌2013年ヴィンテージは、残糖が56g/l、アルコール9.5%と数値的には多少変化がありますが、実際に試飲した際の全体像としては大きな差はないので、ヴィンテージに関わらずお薦めできるNZリースリングだと言えそうです。
(2016/09)