- Good Quality -
ボーヌを拠点とする生産者ですが、2000年に彼女の父が急逝したことで、10代の頃からフィリップ・パカレにワイン造りを教わり、2006年から正式にドメーヌを引き継いでいます。
非常にナチュラルかつたおやかな佇まいで、渓流のような美しさ、美麗さが印象的な、非常にバランスの良い心地よい仕上がりとなっています。抜栓日は比較的シンプルですが、時間とともに各要素が明確になり、翌日になると一段上の水準に昇華します。良い意味で水のような滑らかさと、コアにある塊感のある果実味、レモンやグレープフルーツなどのシトラス風味、小粒ながらピッと立つ酸、サイズは小さいながらも岩を舐めるかようなミネラル感など、魅力ある構成要素がしっかりと込められています。
フィリップ・パカレとはまた一味違った路線ですが、肩肘張らない自然な立ち振る舞いと、日々の食卓にそっと花を添えてくれるような優しさ、そしてその中にある逞しさと意志が非常に好印象です。
(2016/06)