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1996年6月16日に、ミラノでインテサグループとメリオルバンカという投資銀行によって、高品質なワインを購入する権利を有する「Investimento DOC」の取扱開始が発表されました。いくつかある商品のうち、ワラントタイプBに当たるのが、ダンテ・リヴェッティが手がけたバルバレスコの中から、エンプリーメルによって5,000本ずつセレクションされた特別なクリュ3種で、1989年のクリュ・カティア、1990年のクリュ・イヴァン、1993年のクリュ・マーラで構成されています。
基本構成はクリュ・カティアと同様ですが、退廃的な表情があまり感じられず、それよりもむしろ果実要素の充実さや程よいボリューム感が前面に出ているので、全体的な構成感としてよりポジティブな印象を受けます。ややフラットな傾向にはありますが(落ち着きと纏まり感があるとも取れますが)、「綺麗に熟成したバルバレスコの古酒」といった世界観に程よく昇華されています。
熟成感と若々しさが同居する点がクリュ・カティアとの類似点で、兼ね備えたポテンシャル総量そのものについても大きな差はありませんが、今回のロットについては「熟成による表情の変化」というランダム的要素もあってか、結果としてこのクリュ・イヴァンの方がより良好な印象を受けます。
(2016/02)