- Recommended -
様々な土壌タイプが明記された「カラクテール」のレンジに位置し、クール・ダルジールは粘土質土壌の畑から造られます。ただし今回のロットは、ジュヴレ・シャンベルタンのヴィエイユ・ヴィーニュと同じようにラベルとコルクが異なるワイン名となっており、実際のコルクには「プルミエ・クリュ」の表記と「ブランシャール」の畑名が記載されています(詳細不明)。仮にクール・ダルジールだった場合は、村のほぼ中央に位置し、プルミエ・クリュに隣接する地続きのヴィラージュとなる「クロ・ソロン」「レ・シュヌヴェリ」「レ・エルボット」のブレンドで造られるようです。
抜栓直後はやや酸が立ち気味な傾向にありますが、構造力、各要素の結集度合い、塊感など、その充実した要素からは村名以上の風格が感じられます。モレ・サン・ドニらしい土っぽさだけでなく、ジュヴレ・シャンベルタン的な骨格も感じられ、ポテンシャルについては十分な内容だと言えます。翌日に持ち越すと、酸と赤系果実の魅力が一体となり、素直に味覚でも楽しめるようになるので、その良質さを具に感じられると思います。
ボリュームを感じるような世界観ではありませんが、程よい甘旨系要素が魅力ある表情を構築しているので、この価格帯であれば概ねお買い得感は高いと言えそうです。ただし、中身がブランシャールだった場合はある意味当然の結果とも言え、根本的には更に上の価格帯に位置しているワインでもあるので、今回の事実のみを持って評価を下すのはやや早計かもしれません(マニャンはアイテム数が多いので、むしろ商品管理が大丈夫なのか少し不安かも?)。
(2015/11)