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ヴィエ・ディ・ロマンスを代表するアイテムのひとつで、シャルドネとソーヴィニヨン・ブランが半分づつブレンドされるという、独特の立ち位置となっています。
印象としては、まさにソーヴィニヨン・ブラン。想像以上に芳香性が高く、あざとくはないもののやや鼻に付く傾向にもあるので(抜栓直後は特に)、少し空気に触れさせて落ち着かせたほうが無難かもしれません。樽的なリッチさも適度に感じ、葡萄本来からくる熟度や甘みも心地よく、全体的な印象はどちらかというと「ニュージーランドのとても良質なソーヴィニヨン・ブラン」といった雰囲気すらあります。逆に言えば、それだけフリウリにおけるソーヴィニヨン・ブランの出来の良さを印象付けるという結果でもありますが、故に、昨今におけるフリウリの偽装問題(不認可の添加物問題)による産地のイメージダウンは残念なところでもあります。
典型的なソーヴィニヨン・ブランのスタイルが苦手な人にはあまりお勧めできませんが、質、味覚、ともに楽しめる良質な白ワインであることは確かなので、ある意味、最大の問題点は「価格」と言えるかもしれません。なぜか日本での流通価格はかなり高くなっているので、まずは現実的な水準に落ち着くことを望みます。
(2015/11)