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2008年のソシアンド・マレは、カベルネ・ソーヴィニヨン55%、メルロー40%、カベルネ・フラン5%というセパージュ比率になっています。今回は11ヴィンテージぶりとなるソシアンド・マレでしたが、以前とは立ち位置などの変遷があったものの、その良質さに変化はなく、むしろ磨きがかかり、より安定した表情を披露してくれました。
とにかくソシアンド・マレとしての手綱捌きが好印象で、普遍的な良質ボルドー像を上手く構築し、その上で万人に受け入れられるような要素をしっかり盛り込んでいるので、そのバランス感覚と嗅覚には素直に感心します。果実の仕上がりを上手くコントロールし、その良さを引き出す樽の使い方が絶妙で、バニラやチョコなどの優しい風味が体躯と一体になるその様は、ボルドーの持つ本質的な良さを改めて実感することに繋がります。
(2015/10)