- Good Quality -
複数の名だたる著名ワイナリーで醸造コンサルタントをつとめたカリフォルニアの重要人物「トニー・ソーター」。そんな彼が故郷のオレゴンで手がけるトップキュヴェがこの「ミネラル・スプリング・ランチ」となります。ヤムヒル・カールトンに位置する240エーカーの土地の内、15エーカーの区画にピノ・ノワールを2002年と2003年に植樹、さらに15エーカーの追加区画に2006年に植樹し(内、2エーカーはシャルドネ)、高品質なワインを生み出しています。
ノース・ヴァレーよりも充実した内容になっていますが、それでも果梗的な硬さや収斂要素がベースにあり(どことなくラベルの色調にも似た質感?)、適度な果実味による口当たりの良さは確保されているものの、どこかとっつきにくい印象があります。ある意味、オレゴンらしい硬さを持ったピノ・ノワールといった世界観ではありますが、最終的なパッケージングに関してもう一息といった印象なので、兼ね備えた要素はそのままであっても、うまく昇華さえすればより良好な結果になりそうな雰囲気でもあります。
(2015/09)