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現在のオーナーは三代目となるパオロ・メロイ。フリウリを代表する偉大な造り手「ミアーニ」のエンツォ・ポントーニに、醸造だけでなく畑の立て直しを含め、ワイン造り全般において助言をもらっています。
抜栓日は各要素に距離があり、やや厚みに欠ける体躯、浮き気味のバニラ風味、仄かなグリーン系の風味などが気になりましたが、翌日に持ち越すことで表情が一変。見事なまでの昇華を果たしてくれます。熟度は感じるものの、北イタリアらしいスッキリとした佇まいを持ち、リコルマにも相通じるようなヨード系の風味と旨味が魅力ある表情を形作っています。三日目になると、さすがになだらかな減衰が見られるようになりますが、それでも良質な資質は維持されていたので、トータルで捉えると十分なポテンシャルを発揮してくれているように感じます。
ロス・ディ・ブリはメルロー100%で造られますが、より手軽なラインに位置するネストリ(メルロー80%、カベルネ・フランが20%)や、より上位に位置するヴィーニャ・ドミニンのメルローなど、価格帯に応じて複数の選択肢が用意されているので、指向性の違いなども含め、実際に飲み比べてみるのも面白いかもしれません。
(2015/07)