- Good Quality -
所有する畑は粘土石灰質で広さは0.2286ha。リュット・レゾネ、手摘みというこだわりのもと、平均樹齢40年の古木のピノ・ノワールから造られます。実際に所有する区画は、南側の「クロ・ド・ラ・マルトロワ」で、豊かな土壌ということもあり、より赤向けの区画と考えられています(ギィ・アミオでは赤だけでなく白も造っています)。
基本的な指向性は他のギィ・アミオのワインと同系統で、不思議なトーンを持つ強めの酸と、遅摘からくるリッチな果実味の同居といった指向性を持っています。とはいえ、そこはさすがプルミエ・クリュ。果実の持つ力がやはり一段階上にあり、密度や厚みなど、体躯そのもので全体を維持できるだけのエネルギーを有しています。
抜栓日はやや酸が先行し、体躯内の充実度や全体的なバランス感ももう一歩といったところですが、それでも時間と共に徐々に改善される傾向にはあります。更に翌日に持ち越せば、甘味と酸味の距離感が縮まり、当初は感じられなかった甘旨味系要素がじんわりと湧き出てくるので、概ね慌てずにじっくりと向き合う方が良好な結果が得られそうです。最終的な印象としてはかなりポジティブなものが得られたので、今後の熟成で各ピースが完全に合致し、そのポテンシャルを遺憾なく発揮するようになれば、想像以上に良質な結果として見事に結実してくれそうな印象でもあります。
(2015/07)